そもそも「ものづくり補助金」ってなに?
「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の通称が「ものづくり補助金」。
カンタンに言うと、
「中小企業や個人事業主が、新しいことにチャレンジするときに、国が一部費用を補助してくれる制度」です。
例えば、こんなときに使えます👇
- 新しい機械や設備を導入したい
- ITツールを使って業務の効率をアップしたい
- オンラインサービスを始めるためのシステムを作りたい
つまり、“前向きな投資”に対して応援してくれるお金ということ!
ただ単に機械を導入する、既存工程を効率化するではダメ!
生産性向上を目的とした新設備の資金を一部補助してくれるというものです。
対象者は? 個人事業主でも使える?

はい、個人事業主も対象です!
他にも、中小企業や小規模事業者、特定のNPO法人なども対象になります。
「自分のビジネスが生産性向上や革新性に貢献するか」がポイントになります。
アイデアや計画によっては通らないこともあるので、事前準備が超大事!
補助される金額と割合は?
補助上限額と補助率こんな感じです👇
類型 | 補助上限額 | 補助率 (どれくらい補助してもらえるか) |
---|---|---|
製品・サービス高付加価値化枠 | 750万円~2,500万円 | 小規模 2/3 中小企業 1/2 |
グローバル枠 | 3,000万円 | 小規模 2/3 中小企業 1/2 |
「グローバル枠」とは、海外事業の実施による国内の生産性向上が要件となります。
国内事業の場合は「製品・サービス高付加価値化枠」になるかと思います。
補助上限額は「製品・サービス高付加価値化枠」の場合、従業員規模によって補助上限額が異なります。
従業員数が51人以上の場合は2,500万円、21~50人の場合は1,500万円、6~20人の場合は1,000万円、5人以下の場合は750万円となります。

個人事業主の場合は750万円が上限ということになりますね!
また、小規模の補助率は2/3なので、1,125万円以上の対象経費で750万円の補助を受けることができるという事です。
また「グローバル枠」は、従業員数の規模関係なく上限3,000万円の補助を受けることができます。
※時期によって細かいルールは変わるので、最新情報を公式サイトでチェック!
申請ってどうやるの?
流れをざっくり説明すると、こんな感じ👇
- 事業計画を立てる
→何をやりたいのか、どんな成果が期待できるかを整理! - 「GビズID」を取得する
→オンライン申請に必須。事前に準備しておくのがオススメ。 - 申請書を作成・提出(Jグランツを使う)
→計画書や見積書など、必要な書類を準備して申請。 - 審査・採択発表
→審査に通れば「採択決定」のお知らせがきます。 - 事業の実施 → 実績報告
→計画どおりに取り組んで、完了後に報告書を提出。 - 補助金の請求・受け取り
→報告が通れば、口座にお金が振り込まれます!
? GビズID(ジービズアイディー)とは?
法人や個人事業主が補助金申請や行政手続きを効率的に利用するための共通認証システムです。複数の行政サービス にログインでき、補助金申請、社会保険手続、各種認可申請など業務上の電子届出や申請に使用できます。
IDの発行までに1~2週間かかることが多いので、早めの準備が大事です。
公式サイトはこちら: GビズID公式サイト
? Jグランツとは?
府省庁・自治体の運営する補助金・助成金にオンライン申請するためのウェブサービスです。 補助金の検索・申請手続きをオンラインで行うことで、書類作成や窓口等への提出などの申請者の手間とコストを削減することができます。
公式サイトはこちら:JGrants公式サイト

一言で言うと
GビズID⇒入るためのカギ
Jグランツ⇒申請を行う場所(Webの役所みたいな感じ)
って感じですかね。
申請書の作成・提出ってどうやるの?
ステップ①:公募要領を読む
まずは、その回の「公募要領(こうぼようりょう)」を必ず確認!
これは「今回の申請ルールブック」みたいなもので、募集内容・書くべきこと・採択のポイントなどが書かれています。
👉 公募要領は【ものづくり補助金総合サイト】に毎回PDFでアップされます。
https://portal.monodukuri-hojo.jp/about.html
ステップ②:事業計画書を作る
ここが申請の心臓部分です。
事業計画書は決まった様式はありません。WordやPowerPointなどで作成したものをPDFに変換して添付します。
枚数は決まっていませんが、リサーチしたところ10枚程度での作成を推奨する記事を多く見つけました。
事業計画書には以下のようなことをまとめます。
📄 書く内容の例(代表的なもの):
内容 | 書くことの例 |
---|---|
① 事業の目的 | なぜこの事業を始めたいのか/何を改善したいのか |
② 事業の内容 | どんな機械・設備・システムを導入するか/どう活用するか |
③ 効果 | 作業時間短縮・売上増加・新サービス開始などの具体的な成果見込み |
④ 市場ニーズ・強み | どんなお客さんが対象か/自社の強みはなにか |
⑤ スケジュール | いつからスタートして、どう進めるか |
⑥ 費用と内訳 | いくらかかるか(見積書を添付)/自己負担額はいくらか |
⑦ 経営方針や将来像 | 3~5年後のビジョン、売上目標なども書くとGOOD! |
🟡 ポイント:
- 専門用語を避けて、誰が読んでも分かるように書くこと!
- 成果が数字で見えるように(例:「売上20%アップ」「作業時間50%削減」など)
ステップ③:必要な添付書類を集める
申請には、事業計画書だけでは不十分かと思います。
以下の書類も一緒に準備しておきましょう👇
📎 よくある必要書類:
- 見積書(2社以上が望ましい)
- 決算書や確定申告書(直近1〜2年分)
- 税務署の納税証明書(その1 or その2)
- 会社・事業の概要書(任意だけどあると好印象)
- 任意で図表・写真なども効果的!
ステップ④:Jグランツからオンライン提出!
Jグランツ(補助金申請ポータル)から提出を行います。
📌 提出の流れ:
- Jグランツにログイン → 対象の補助金を選ぶ
- 申請フォームに入力
- 作成した事業計画書・添付書類をアップロード
- 最終確認して送信!
- 提出完了のメールが届く
📍 書き方に自信がないときは?
- 商工会議所や商工会に無料相談できることもあります
- 行政書士や中小企業診断士に有料で申請代行を頼む人もいます(数万円〜数十万円)
補助金を活用した個人事業主の例
💡 例①:町のパン屋さん(個人事業主)
→ 高性能オーブンを導入して生産性アップ!
→ ECサイトの構築にも活用し、売上が前年比150%に!
💡 例②:フリーランスの映像クリエイター
→ 動画編集機材&新しい編集ソフト導入に補助金を活用。
→ セミナー事業も始めて、事業の幅を広げた!
農家さんの「ものづくり補助金」活用例!?
🌾 例①:ミニトマト農家がハウス内の環境を自動管理!
どんな人?
→ 岐阜県の個人農家さん(夫婦で経営)
使った内容
→ ハウス内の温度・湿度・CO₂を自動で制御できるスマート農業システムを導入
→ 作業の負担が大幅に軽減!品質も安定して売上UP!
ポイント
→ IT導入と効率化=「生産性向上」に直結。補助金の目的にピッタリ!
🥬 例②:加工品にチャレンジ!六次産業化で設備導入
どんな人?
→ 小さなキャベツ農家さん(個人事業主)
使った内容
→ 収穫した野菜を漬物やカット野菜として加工・販売するための厨房機器や真空パック設備を導入
結果は?
→ 加工品の直販を開始。スーパーや道の駅でも販売できるようになり、売上の柱が増えた!
🍓 例③:観光農園で「体験型サービス」をスタート!
どんな人?
→ いちご農園の個人農家さん
使った内容
→ 来園者用の受付システム、オンライン予約サイトを構築
→ 加えて、ハウスにバリアフリー対応の通路を設置
結果は?
→ ファミリー層の集客に成功!コロナ明けの観光需要にも対応できる農園に進化!
実は、農家さんでも以下の条件に合えば補助金の対象になります。
✅ 青色申告をしている(個人事業主である)
✅ 設備導入などにより「生産性向上」「新しい取り組み」が見込まれる
✅ 農産物の加工・販売・観光農業なども対象になりやすい
ワンポイントアドバイス
- 農機具の単純な買い替えだけでは採択されにくいですが、
→「効率化」や「売上UP」に明確につながる提案なら通りやすいです! - 「単なる農業」ではなく、加工・販売・IT導入・体験型ビジネスなど“+α”の工夫がある農業は補助対象になりやすいです!
ものづくり補助金はチャレンジの味方!
「自分にできるかな?」と思った方も、
ちゃんと準備すれば個人事業主でも十分チャレンジ可能!
- 資金面での不安を減らして
- 新しいチャレンジを後押ししてくれる
そんな心強い制度です。
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