人気YouTuberのてんちむさんが、プロデュースしたナイトブラの「モテフィット」で、販売元と裁判をしていましたが、てんちむさんが敗訴というかたちで幕を閉じました。
数々のインフルエンサーがこの判決に意見し、注目の裁判となった今回の事件。
販売元の会社とはどこなのでしょうか?
また、裁判となった発端や経緯はどのようなものなのでしょうか?
詳しく解説していきたいと思います。
てんちむがナイトブラで裁判していた販売元の会社はどこ?
「モテフィット」を販売していた会社は、「 YUIKU株式会社」です。
YUIKU株式会社 |
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【所在地】 東京都港区南青山2丁目2番15号 |
【代表取締役】 萩原 渉 |
てんちむさんとの裁判結果を自身のホームページで報告しているので、この企業で間違いありません。
「モテフィット」の製造・販売を行っていたようです。
YUIKU株式会社は、企画・開発商品の製造販売事業を中心に行う会社として2020年にスタートしました。
てんちむさんの商品は2020年以前に販売していますが、2020年5月11日より、バレットグループ株式会社から分割されてできた会社のようです。
スキンケアコスメやビューティーメイクレギンスなどの製造・販売もされています。
てんちむはナイトブラ会社との裁判で敗訴した?
てんちむさんは、YUIKU株式会社に訴えられている裁判で敗訴となりました。
東京地裁は、てんちむさんへ3億8457万4504円の賠償金を支払いを命じています。
今回の裁判結果を受けて両者ともにコメントを出しています。
裁判結果ですか?お察しください
— 圧倒的敗訴 (@tenchim_1119) December 16, 2024
てんちむさんはXで、「圧倒的敗訴」と名前を変更し、「お察しください」と撃沈しているような様子です。
資金繰りが厳しいため自己破産も視野にいれているそうです。
世間では、この結果に賛否両論あるみたい・・・。
高額な賠償金に、「さすがにかわいそう」「販売元の広告の仕方にも問題があったのでは?」というてんちむさんを擁護する声と、
「豊胸手術を隠していたのが悪い」「販売会社の被害は相当のもの」と販売会社を擁護する声と、
世間でも意見は分かれており、注目される裁判となりました。
ナイトブラ裁判って何?時系列で紹介
そもそもナイトブラ裁判の発端や経緯はなんだったのでしょうか?
約4年もの長い期間を争った裁判なので、部分的にしか知らない方も多いと思います。
そんな方でも、これを見ていただくだけで把握ができるように、時系列で順を追って説明していきたいと思います!
- 2014年
てんちむ20歳てんちむが豊胸手術をする(豊胸したことは世間には隠す)
- 2018年
24歳てんちむプロデュースのナイトブラ「モテフィット」が販売育乳ブラとして販売され大ヒット商品となる
- 2020年8月
26歳てんちむの元親友かねこあやが、てんちむの豊胸を暴露
「モテフィット」を虚偽で販売したとして炎上 - 2020年9月てんちむが自身のYouTubeで豊胸を認める
謝罪し、てんちむ自ら返金費用を出すと公言 - 返金総額2億2000万をてんちむは支払う
販売会社が返金対応を行う - 2021年返金対応に不信を持ったてんちむがYUIKU株式会社を提訴
- 2021年返金が確認できる信書提示により、てんちむ敗訴
YUIKU株式会社は説明義務違反としててんちむを反訴する - 2024年12月てんちむ敗訴
賠償金3億8457万4504円を支払うことになる
1.てんちむが豊胸手術をする
20歳ごろにてんちむさんは豊胸手術をしました。
もともとはAカップだったそうですが、E~Fカップほどバストアップしています。
そして、世間には豊胸手術をしたことは隠し続けていました。
2.てんちむプロデュースのナイトブラ「モテフィット」が販売
2018年にてんちむさんプロデュースのナイトブラ「モテフィット」が販売されました。
商品開発やパッケージなどに携わり、イメージモデルにも起用されていました。
商品開発では、てんちむさんは自分の愛用していたナイトブラやスポーツブラを持ち込んで、こんなものを作ってほしいと具体的に話を進めていたそうです。
- 運動中の胸の揺れを抑えてスポーツブラとしても使える
- 胸を支えて脇肉を集められる
2つの機能があるナイトブラとして「モテフィット」ができたそうです。
ですが、実際には「バストアップブラ」として世間に広まりました。
「独自のバストアップ法でAカップからFカップに成功した、てんちむが全面プロデュース」
このキャッチコピーが、「モテフィットを着ればてんちむのように胸が大きくなる」と信じて購入する人が殺到したのです。
瞬く間に大ヒット商品として売り出されました。
因みに、てんちむさんは広告には一切関わっていなかったと後日談で語っています。
すごくグレーなキャッチコピーだけど、ナイトブラで胸が大きくなるとは言ってないね。
買い手は勘違いしてしまうけどね・・・
「モテフィット」は総額37億円の売り上げとなったそうです。
そのうち、てんちむさんの配分は1億円だったそうです。
3.てんちむの元親友かねこあやが、てんちむの豊胸を暴露
2020年8月29日、かねこあやさんが、てんちむさんの豊胸を生配信で暴露しました。
二人は元々は親友でしたが、その後にある事件から犬猿の仲になり、腹いせで秘密を暴露したのでした。
かねこあやさんは、炎上系Youtuberとして有名なコレコレさんの生配信で、LINEでのやり取りを見せて豊胸を公にしたのでした。
この暴露を受け、ネットは大炎上。
豊胸を隠して、バストアップするともとれる内容で商品を売り出していたことに、世間から大バッシングを受けました。
4.てんちむが自身のYouTubeで豊胸を認め、返金費用を出すと公言
炎上を受けて、翌月の9月にてんちむさんは自身のYouTubeチャンネルで謝罪します。
豊胸手術を過去に行っていたことを認め、自腹で返金対応を行う旨を公言します。
てんちむさんは、YUIKU株式会社とも返金対応について話をしたそうですが、YUIKU側は一切返金には応じないとの姿勢だったため、てんちむさんが費用を全額負担することになったそうです。
返金費用はてんちむさん持ち、返金対応はYUIKU株式会社が行ったそう。
てんちむさんは、何分割かに分けて総額で、2億2000万のお金をYUIKU株式会社に渡しました。
この時に、てんちむさんとYUIKU株式会社は返金処理についての契約を交わしていませんでした。
契約の取り決めるとなると弁護士を挟む必要があり、書類作成に時間がかかるため、スピードを優先するために口約束で進めてしまったそうです。
5.てんちむがYUIKU株式会社を提訴
YUIKU株式会社に返金対応をお願いする中で、てんちむさんは支払ったお金がきちんと返金に使われているか段々と不安になります。
SNSのコメントやエゴサーチなどを見ても、「返金がまだ」という言葉をよく見たそうで、返金対応に不信に思うようになります。
また、当初の見込みの支払い額は1億3000万ほどと言われていたにも関わらず、2億2000万を支払っていました。
そして、追加で6000万ほどまだ必要と言われてしまいます。
これ以上の支払いが困難になってきたてんちむさんは、お金の使いどころを確認したいと訴えますが、納得のいく資料を貰う事ができませんでした。
こういった経緯で、遂に訴訟を起こすことになります。
訴訟内容は、当初の見込み額通り、支払いは1億3000万で足りるはず。
事務手数料を3000万ほど含むとしても、支払った総額の2億2000万から1億6000万を引いた残り6000万は返してほしい。
この裁判は、てんちむさんの敗訴となりました。
適切に返金費用にあてていたという信書が提出されたからです。
2億2000万円の支払い以降、YUIKU株式会社へは追加支払いは行わず、返金対応は弁護士事務所が対応することになりました。
2021年5月に返金対応の受付を締め切り、購入者への返金は既に完済されています。
6.YUIKU株式会社がてんちむを反訴
今度は反対に、YUIKU株式会社が、てんちむさんへ約5億の損害賠償を要求して提訴します。
- 契約違反
- 返金対応の費用
- 売れ残り在庫
- ブランドの信頼失墜による損害
これらを含めた損害賠償金として5億円の支払いを求めました。
訴えられ、莫大な賠償金を求められたことについて、てんちむさんは以下の通り主張しています。
【てんちむ】
YUIKU株式会社から豊胸について確認されたことがなかった。
自分は「自分の経験から作った商品で、サポートとして使ってもらいたい」と言っただけでバストアップするとは一度も言っていない。
商品の本来の性質とは異なる広告を出して売り出したのはYUIKU株式会社では?
豊胸を黙っていたことへの非は認めるが、返金費用を出したにもかかわらず追加で5億の支払いを要求するのはおかしい。
ですが、てんちむさんの主張はむなしく敗訴となりました。
東京地裁はYUIKU株式会社主張を一部認めて、約3.8億円の支払いを命じました。
まとめ
- てんちむがナイトブラ会社に控訴され、泥沼裁判となっていたが、てんちむ敗訴で決着がつく。
- 賠償金としててんちむは約3.8億を支払うことになった。
- ナイトブラの製造・販売元はYUIKU株式会社が行っていた。
私個人の意見
てんちむさんを擁護する声を多く見ますが、私個人としてはYUIKU側よりの意見です。
100・0で悪いとは思いませんが、天秤にかけた時にてんちむさんの方に色々と非があると思いました。
理由1】偽装していたこと。
てんちむさんは、豊胸が発覚するまではSNS・YouTube上で豊胸せずにバストアップしたと言っていました。
てんちむさんは企業側は事前に豊胸を聞いてこなかったと主張していますが、敢えて「豊胸してませんか?」と聞くのは失礼だと思ったのではないでしょうか。
これは企業側の確認が甘いのもありますが・・・。
逆に企業側は、グレーゾーンなうたい文句はあっても「着ければバストが大きくなる」とは言ってはいないと思うんです。(←言っていたらすみません。)
なので、てんちむさんは胸のことで嘘をついていましたが、企業は嘘の広告はしていないことになります。
理由2】返金対応をしたいと言ったのも、返金対応の契約を交わさなかったのも決めたのはてんちむ。
偽装していたために返金対応すると言ったのはてんちむさんです。
企業側は一貫して支払いに応じないと主張していたそうです。
これは、誠意がないと思われますが、そもそもこのナイトブラはバストアップするとは言っていないのです。
なので、返金対応を行うとかえって、「ナイトブラでてんちむは胸が大きくなったと嘘の広告を行った」と認める事になりませんか?
企業は、嘘の広告は出していないため返金対応を行ってはいけないと判断したのではないでしょうか?
てんちむさんは、豊胸手術を行っていたことを伝えずにナイトブラのプロデュースに携わったことは謝罪が必要であったと思います。
ですが、「それ抜きでも良い商品だから使い続けてほしい!」と伝えれば良かったのではないかと思います。
実際にこだわって作られた商品だったようですし・・・。
返金対応をしてしまった事がそもそも間違いだと思うんです。
そして、早く対応してほしいからと言って契約は交わさず口約束で良いと決めたのも、てんちむさんです。
契約を交わさないことで起きるリスクを呑めるほど寛大な心がなければ、絶対にやってはダメな行為だと思います。
決まりも決めていない状態で「思っていたようにしてくれてないから提訴!」と言われても企業側は困ると思うんですよね。
てんちむさんはてんちむさんで必死に考えて対応されたんだとは思いますが、空回っちゃってる感を私は感じます。
今回の裁判は、振り回されたことへ企業側の怒りが入っているのではないでしょうか?
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